GIFUコレ!情報局42
土岐市 土岐市美濃陶磁歴史館特別展
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土岐市 平成27年度土岐市美濃陶磁歴史館特別展
「元屋敷窯発掘史-美濃桃山陶の再発見と古窯跡発掘ブームの中で」
開催要項
16世紀末~17世紀初頭に生産された美濃桃山陶は、
生産が行われなくなった後も茶道具として扱われ、
諸大名などに秘蔵されてきました。
近代に入ると、桃山陶を含めた茶道具が売立に出されるようになり、
秘蔵されてきた名品が多くの人の目に触れるようになります。
そのことによって、一般に古陶磁への興味が広がり、古窯跡への関心も高まっていきました。
そんな中、昭和5年に荒川豊蔵が美濃窯で志野筍絵陶片を発見すると、
美濃古陶ブームが巻き起こります。古窯跡では乱掘、盗掘が進み、
文化財である陶片が地元から流失していきました。その状況を憂慮し、
窯跡の調査や出土品の保存をはかった人たちがいました。
昭和6年の多治見工業学校教諭高木康一による元屋敷窯跡の調査はその先駆けであり、
昭和8年にも岐阜県文化財調査委員・小川栄一によって調査が行われています。
高木康一は、元屋敷窯を始め多くの美濃古窯跡の調査を行い、
雑誌にもいくつかの論文を発表しています。
高木による研究は、陶片の出土状態を層位的に検証し、
器形の違いによって時間差を予測するなど、
美濃桃山陶を考古学的な視点で捉えようとした姿勢が感じられます。
また、小川栄一は、明治時代末から岐阜県内の遺跡の体系的な踏査を行い、
膨大な調査記録を残しています。昭和8年に行った元屋敷窯跡の調査では
遺物の散布状況を記録し、連房式登窯跡の詳細な図面を作成しており、
当時の窯跡の状況が確認できる貴重な記録です。
この二人は、昭和19年に企画された「岐阜県産業史」の焼物部門の
専門委員として名を連ねています。
本展では、同時代の二人の視点を中心に、荒川豊蔵による美濃桃山陶再発見から桃山陶復興、
古窯跡の発掘ブーム、その中で行われた近代の美濃古窯跡調査の歴史を振り返ります。
【会 期】平成27年10月3日(土)から12月13日(日)
【会 場】土岐市美濃陶磁歴史館
【休館日】月曜日、祝日の翌日
【入館料】一般200円、大学生100円、高校生以下無料 ※団体割引あり
※11月3日は文化の日に付き無料
【印刷物】ポスター300枚、チラシ6000枚、図録700部
【輸送方法】美術品運搬専用車を使用
展示構成
第1展示室 美濃桃山陶の再発見から桃山陶復興まで
ねらい:①16世紀末~17世紀初頭に生産された美濃桃山陶が、生産終了後、
茶道具としてどのように扱われてきたか。
とくに近代に入りどのように伝世したか。
②伝世品の評価とともに、窯跡から出土する陶片への関心が
どのように高まっていったか。
その中で、昭和5年の荒川豊蔵による志野筍絵の陶片発見が、
世間にどのように受け止められたか。
③荒川豊蔵・加藤唐九郎らによる桃山陶復興。古窯跡調査が
作品にどのように生かされたか。
第2展示室 昭和初期の元屋敷窯発掘史-高木康一と小川栄一の視点を中心に-
ねらい:荒川豊蔵による美濃桃山陶の再発見によって、古窯跡発掘ブームが巻き起こり、
美濃窯でも乱掘、盗掘が進む。そんな中で、とくに元屋敷窯跡がどのように取り
上げられ、調査されたか。多治見工業学校教諭・高木康一と
岐阜県文化財調査員・小川栄一による調査の記録からみていく。
【特別展関連行事】
講演:美濃古窯調査のあゆみ
講師:井上喜久男氏(元愛知県陶磁資料館館長補佐)
日時:11月3日(火・祝)午後1時30分から
会場:土岐市文化プラザ ルナホール(土岐市役所隣)
土岐市土岐津町土岐口2121-1
【連絡先】 土岐市美濃陶磁歴史館 担当:公益財団法人土岐市文化振興事業団 春日美海 〒509-5142 岐阜県土岐市泉町久尻1263 電話(0572)55-1245 FAX(0572)55‐1246 |
参加料:無料 ※事前申し込み不要
詳しくは、土岐市美濃陶磁歴史館のHPを、ご覧ください。