■土岐市　国指定史跡「乙塚古墳」「段尻巻古墳」■

７世紀前半の飛鳥時代に作られた古墳。

土岐市の泉町にそれぞれが30メートルほど離れて並んでいます。

・乙塚古墳

美濃地方最大級の横穴式よこあなしき石室せきしつを持つ大型の方墳ほうふん。当時の大型方墳ほうふんは、ヤマト王権と

親しい関係性にあり、広域を治めていた豪族に採用された特別なお墓。当時の東美濃地域に

1つの行政区域があったということを示しています。現在の多治見市、土岐市、瑞浪市に加え、

恵那市と中津川市の大部分までかかる、広大なものだったと推定。

古墳の内部には、美濃(みの)国(こく)内の他の大型方墳(ほうふん)と比べても同等以上の、巨大な石室(せきしつ)。

乙塚古墳に埋葬された人が、当時大きな影響力を持っていたことが伺えます。

「鳥鈕とりちゅう蓋ふた」という、鳥形のつまみが付いた蓋。東海地方でしか見られない特殊な装飾付きの

須恵器すえきで、出土例も大変少なくとても珍しいもの。

鳥の種類は不明ですが、死者の旅立ちを鳥に託したものと考えられています。

・段尻巻古墳

土岐市内では最大級の円墳(えんぷん)。乙(おと)塚(づか)古墳(こふん)に埋葬された人と密接な関わりを持つ有力者一族のお墓。

丁寧に精製された土で作られた「土師器はじき長頸ちょうけい壺つぼ」という壺が出土。

埋葬された人と近畿地方との強い関係性がうかがえる遺物。

・現在、敷地内はどなたでも見学することができます。石室せきしつは、普段入れないのですが、

毎月第２日曜日の午前１０時から午後３時の間で見学することができます。

詳しくは、土岐市HPを、ご覧ください。

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